第48回日本死の臨床研究会

2025年11月に盛岡で開催された第48回日本死の臨床研究会で、当研究所の小林如乃が終末期がん患者における尊厳ある死に対する意識に関する研究成果をポスター発表いたしました。
本研究は、昭和大学横浜北部病院緩和ケア病棟の患者さん20名を対象とした半構造化面接をM-GTA(修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ)で分析したものです。分析の結果、患者さんがいかなる死の迎え方を尊厳ある死として望ましいと認識しているかのプロセスを明らかにし、「終末期がん患者による自己決定と尊厳追求」がコアカテゴリーとして抽出されました。
終末期医療における患者の自律性と死の意味づけに関するこれらの知見が、今後の緩和ケアおよび死生観に関する社会的課題についての議論の一助として貢献できたら幸いです。